第15回
■本勝手と逆勝手■
■本勝手とは
亭主が点前座に座る位置の右手に炉がある、つまり右側にお客様が座るような関係になっている場合をいいます。
亭主の右側に炉を切ることになります。
これは本式の勝手の手前で、左側が壁やふすまなどになります。
■逆勝手とは
本勝手とは反対の状態で、亭主の左側にお客様が座る場合をいいます。
つまり亭主の左側に炉を切ることになります。
住宅に計画するに当たっては、本勝手の茶室が無いのに逆勝手の茶室を設けるということはほとんど無いでしょう。
お稽古場として使うのであれば本勝手・左勝手・大炉など、一つの部屋にいくつかの切り方をすることもあります
■上座床と下座床■
この2つの言葉は、床の間と点前座の位置関係を表す言い方になります。
■上座床とは
亭主が点前座に座った時に、床の間が亭主の前方向にある場合を上座床といいます。
■下座床とは
反対に、亭主が点前座に座った時に、床の間が亭主の後方向にある場合を下座床といいます。
一般的に亭主、お客様共に自然な動きとなるのは上座床になります。
ただ広間の場合はいろいろなケースが考えられますので、その部屋に合った動きが必要になるでしょう。
水屋や、待合の位置、人の動きなどを総合的に考えて炉や床の間の位置を決めることになります。