第17回
■茶室にも呼び方がある?■
茶室はその広さや床の間の位置などの平面形状によって呼び方があります。
たとえば、
*四畳半・本勝手・上座床
*四畳半・逆勝手・下座床
*三畳台目・向切り・本勝手・風呂先床
などと呼べば、その言葉でどのような茶室なのかがある程度想像できることになります。
炉の切り方として小間で使いやすいのは台目切り又は向切りの本勝手、
四畳半を基準として使いやすいのは、一般的な本勝手と言えます。
■広間と小間
四畳半茶室を基準と考えて、それ以上の広さの茶室を広間と呼び、それ以下を小間と呼びます。
つまり、四畳半茶室はどちらの使い方もできる最も標準的な茶室の形と言えます。
草庵として材料やデザインを考えられている場合は小間扱いになり、書院風として考えられている場合は広間扱いとなります。
■小間の茶室
小間では、台目切・本勝手や、向切り・本勝手の茶室が主になります。これですとお客様が数人は座ることができることになるのです。
それに合わせて床の間はその部屋の広さや、勝手などによってバランスも考えた大きさや間口を計画します。
八畳の茶室は茶事をするにしてもお稽古をするにしても、もっとも使いやすいと言われています。
住宅としては八畳間を普段の生活に使い、茶事などの時はその八畳間と近くに配置した四畳半茶室と水屋やキッチンを計画することができれば、理想の形と言えるでしょう。