第19回
■茶室の出入口は大切です!!■
■お客様の出入口■
お客様の出入口としては躙り口と貴人口、その他の客口があります。
小間では一般に露地などを通って茶室に入りますが、出入口は中心ではなく茶室の端にあるほうが使いやすくなります。
躙り口
くぐって入る板戸ですが、これは前に書きましたので省略します。
貴人口
躙り口が無い場合や、お客様用の別の出入口として貴人口が設けられます。
両方ある場合一般的に躙り口を優先して位置を決め、躙り口と直角になる面に貴人口を設けることになります。
躙り口が無い場合は貴人口から入るわけですから、床の間や茶道口との関係も考えて位置を決める必要があります。
小間でしたら高さは5尺2寸程度です。
縁側などから入るのか、室内側から入るのかなど、さらに茶室のイメージなどによって、腰板付の障子やふすま張りなどの構成を考える必要があるでしょう。
■亭主側の出入口■
亭主側の出入口としては茶道口、給仕口、その他の通い口が考えられます。
いずれにしても水屋と茶室をつなぐ大切な出入口です。
茶道口
お点前をされる方が茶室に入る入口の事です。
給仕口が無く茶道口だけの場合が多いようです。
小間では高さが5尺〜5尺2寸、幅は2尺〜2尺3寸程度となりますが、躙り口同様時代と共にやや大きめになっているようです。
給仕口
懐石を運び入れるための出入口として設けるものですが、小間の場合は設けると使いやすくなります。
小間では高さが4尺、幅は2尺程度となり、太鼓襖を使います。
■広間の出入口■
広間でのそれぞれの出入口はその茶室の内法高さ(約1.8m)とし、2枚や4枚の障子またはふすまで計画されます。
広間では位置関係を考えて、襖や障子の1枚を貴人口や茶道口として見立て出入口として使います。