第21回
■炉の切り方 Part2■
■炉の切り方の種類■
炉の切り方には8種類あります。(八炉)
炉の位置によって、4畳半切・向切(むこうぎり)・台目切(だいめぎり)・隅炉(すみろ)の4種にそれぞれ本勝手と逆勝手があって、組み合わせることで計8通りになります。
(その他に大炉もあります)
さらに上座床、下座床の組み合わせが発生します。
■使いやすい炉の切り方■
それぞれ使い分けるのですが、基本は4畳半切の本勝手であり、台目切の本勝手と合わせて2種類が一般的で、しかも使いやすいのでこれを知っておけばよいでしょう。
いろいろな茶室がありますが、逆勝手の茶室はきわめて少ないのに気付かれるでしょう。当然使いにくいのですからまずは本勝手の茶室から計画することになります。
経験のない設計者が使い物にならないような逆勝手の茶室を設計して、施主が困っているような例もあります。
■炉を切ってはいけない位置■
畳の縁はお点前をするに当たって重要な位置関係の道しるべとなっています。
炉を切ってはいけない位置としては下記のような場所になります。
*亭主が座った前面に道具を置くスペースが無い。
*亭主がお点前をするときに2枚の畳を使わなければならない位置
*道具越しでなければ床の間を拝見することができない位置
こういった位置関係はお点前をすることができなかったり、使いにくい状況になってしまいます。